モニターに映像が現れる
☆ロマンチックを超えた大ロマンな話です。園まりさん、藤 圭子さんで一世を風靡した歌の題名ではありますが、 今回の記事はそのものズバリ、かけねなしの「夢は夜ひらく」で、そこには一朝一夕には到底凡人には真似の出来 ない事柄が山積していたのです。天体に夢を掛けた人は、皆それぞれに苦労しているんだナーとその一端を垣間見 て、頭の下がる思いでした。☆
町の天文家、古山 茂さん、長年の彗星観測の甲斐あって、furuyama彗星を発見しました。また、巨大な百武彗星 さえフイルムに捉えていたのですが、チックする時間の余裕がなく、惜しいところで大彗星発見者の栄誉を逃がし てしまいました。ここにも「たら」「れば」の通用しないきびしさがあったのです。
そのアマチュア彗星観測者に異変が起きました。あのシューメーカー・レビュー彗星の数個が木星に次々に衝突し
た事件が発端になり、各国が国を挙げて彗星観測に力を入れ始めたのです。国営の大口径望遠鏡、恵まれた設備環
境でプロが観測するので、もう「アマチュアが第1発見者になるチャンスが無くなってしまいました。
そこで考えたのは、超新星の発見だそうです。詳しいことは分かりませんが超新星の出現は一つの星雲で50年に
1回だそうです。ということは、出現の期待の持てる系外星雲50箇所を観測していれば1年に1個は出会うチャ
ンスが有るということでした。
毎日50個の星雲を観測する。そんなことが果たしてできるのか、天文雑誌の写真でも、2〜3時間も露出して撮
ったというのが沢山あります。観賞用写真でしょうが設備投資も大変なことでしょう。
夢のような話と思っていたところ、それが可能なことを知りましたその記念すべき日は2002年1月19日〜20
日の夜の出来事でした。
トップページの写真が撮れる直前までは、期待どおり望遠鏡が?、スカイセンサーが?、そして冷却CCDカメラが作
動し、しかも、コンピューター制御で自在に操作出来るか、古山さんが如何に器械を整備し用意万端整いても、そこ
は全く未知の分野だったのです。しかし見事に出来ました。夢がかなったのです。
半年以上も準備し、小屋作りではベニヤ壁張り、ペンキ塗りの日曜大工、アイデア商品、手製の工夫用具、器機の選定
などで日夜心を砕いた古山さんの努力が報われました。おめでとうございます。
そして、スタッフをご紹介しなければなりません。当人は当然のこととしても協力者の存在が大きかったのです。
その3人の力が結集がなければ、実現は難しかったかも知れないからです。古山さんも、
そう話してくれました。
ご当主 古山さん(守谷「星天の会」会員)
観測小屋設計施行 小倉さん(守谷「星天の会」会員)
コンピューター技術担当 寺田 君(大学生)
同君撮影のしし座流星(2001)
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( ヱ! お前はなにを担当したかですって、私は外野席です。(強いて言えばパソ友寺田君を古山さんに引き合わせたこと) 当夜も専ら電気ストーブを抱いていました。すみません。今後、遥か山奥まで行かずとも利根町で電気ストーブに 当りながら珍しいオリジナルな写真が発表出来そうです。)
(ご参考までに、以下3リンクは星天の会ホームページに直リンクさせて頂きました。
星天の会ホームページ
古山さんのページ(望遠鏡群の詳細あり)
古山さんの星経歴
星天の会へは、寺田君と一緒に訪問しました。広範囲の素晴らしいメンバーの集団です。)
2002年1月20日1時撮影
1.オリオン大星雲M42(露出10秒) モニター映像を30万画素デジカメ撮影したもの。
2. 3.
4. 5.
6. 7.
8. 2002年1月22日掲載
カメラの取り扱いが非常に難しく、電源やらコンピューターの操作順を誤るとすぐ壊れるという代物。その割りには望 遠鏡への取り付けはネジ1本と単純。25万画素、チップは1Cu強だそうです。
パソコンのリモートコントロールで、望遠鏡駆動のに安全性が確かめられ、古山さんが、アシスタントなしで天体撮影 しました。そのFDを頂戴しましたので早速、掲載いたします。
撮影日:2002年1月21日 (露出:30秒)
1. IC342
2. M 8 1
3. M 8 2
4.NGC2683
5.NGC2768
6.NGC2841
7.NGC2903
8.NGC3184
9.NGC3344
10.NGC3992
11.NGC4125
12.NGC4236 2002年1月27日掲載
撮影日:2002年1月21日 2002年3月8〜9日 (露出:30秒)
1.M74と広瀬超新星 2.NGC2575佐野超新星
3.NGC4565ソンブレラ星雲 4.NGC1407
5.NGC1700 6.NGC1832
7.池谷・チャン彗星3月8日 8.池谷・チャン彗星3月9日
9.馬頭星雲 2002年3月10日掲載
撮影:古山さん
追記 : 今年の5月には、大型の冷却ccdカメラ(チップ:1.5 Cu)を購入したそうです。 これからの星の画像が楽しみです。
この望遠鏡と、毎日観測の甲斐あって、超新星発見の快挙を達成しました。先に「1975年の鈴木-三枝−森彗星の(5番目の発見者)」と、「1987年の古山彗星」2天体の発見があり、今回2011年11月22日4時20分超新星を発見して、3度目の栄冠です。
2011 11 21.8134UT 25cmF4.8L+ST-9ECCDカメラ 露光20秒 の画像です。
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表紙中央の月食図右下にて紹介
7ページ目の全頁を使って、1987年の古山彗星発見やら、写真で捉えていながら 報告遅れで百武彗星発見者になり得なかったこと他。超新星発見に使用した望遠鏡設備紹介等。
記事抜粋1
超新星を意識するようになってから1年もしないうちの2011irの発見。それは、これまでの経験の蓄積と継続の努力があっての当然の結果と言えるだろう。
記事抜粋2―米作りを営む古山さんの毎日
朝の起床からご両親の就寝する21時頃まで仕事と介護で、彗星捜査ができるのは明け方にならざるを得ない。それでも晴れていれば必ず夜半過ぎから捜査はする。その時間だけが一人で過ごせる貴重な時間なのだと言う。