俳句投稿44年の山田さちを さん

今日8月9日。ふと読売新聞PR版を見ていたら、思わずアレッ!と叫んで

しまいました。私が、俳句集で連載している山田さんが、作業着姿で一面に
大写しで載っていたのです。日頃の姿そのままでです。私も所要で毎月お邪
魔しておりますが、必ず農作業か季節々の花栽培に精魂を傾けていました。
それに実験栽培までやっているのです。                

詩歌を作るには先ず、自然や人間感情を観察する目が必要なことは想像でき
ますが、自然についてはノート観察の枠を飛び越え、作る喜び、苦労を生活
の中で捉えているのです。山田さんは紙上で「草花や農作物を育てるために
は愛情が必要。その愛情が心を自然と俳句に向かわせる」と語っておりまし
た。                               

そもそも、山田さんが、俳句にのめり込んだきっかけは、1965年06月
15日の読売新聞に「虫取るや 今日甘藍色の 高く売れ」が掲載されたこ
とだそうです。以来1万を超える句を詠み、うち500句が紙上に掲載された
そうです。私のホームページでも最近の2年間は、読売紙上に掲載される度
「句集1」「句集2」で紹介してまいりました。どうぞご一読ください。

PR版紙上で、山田さんの自信作として紹介されております。     

「高稲架(たかはざ)を八重垣に組み 出雲かな」

(秋の出雲地方に旅行に行った際に、稲を干す稲架が幾重にも組まれた風景
を読んだもの)ちなみに、この句は角川歳時記第3版に掲載されました。

山田さんこれからもますます、利根町、河内町の風俗・人情等を詩歌をと
うして世間に伝えて下さい。お願い致します。           

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続    句集「鍬始め」      

去る、平成13年7月20日 ホテルレイクビュー水戸にて
第18回 現代俳句茨城大会が行われました。
山田幸夫氏の6作品中3点入賞しましたのでご紹介いたします。


茨城県知事賞  (13点)              

耕して耕して空かるくする
              ひたちなか市 塩谷きみ子

茨城県議会議長賞(12点)              

 つばくらめ綺麗な泥を運び来し
                  稲敷郡 山田幸夫

大会賞     (8点)               

  だぶだぶの靴だぶだぶと入学す
                  稲敷郡 山田幸夫

大会選者 小谷容義先生特選3作品中の1句       

 田植機に働かされてしまひけり
                  稲敷郡 山田幸夫


他の3作品                      

 まぼろしの芋銭の沼の浮巣かな
春愁や夜空に遠き妻の星

  菓子屑を蟻にも分けてやりにけり


2001.?日付け読売新聞朝刊いばらき第3県版よみうり文芸覧の俳句 

に山田氏の作品が入選しました。ご紹介いたします。        

春燈や嫁の荷物の着きし部屋

2001.5.16日付け読売新聞朝刊いばらき第3県版よみうり文芸覧の俳句 

に山田氏の作品が入選しました。ご紹介いたします。         

穴倉の種芋白き芽を持てる

2001.8.22日付け読売新聞朝刊いばらき第3県版よみうり文芸覧の俳句 
に山田氏の作品が佳作に選ばれました。ご紹介いたします。     

両の手に持てるだけ蕗刈りにけり
岡田日郎 選                     
【評】一面に「蕗」が茂るようなところがある。抱きかかえられ
るだけ「刈」って帰るところのようだ。
    


2001.9.12日付け読売新聞朝刊いばらき第3県版よみうり文芸覧の俳句 
に山田氏の作品が入選しました。ご紹介いたします。         

精魂を込めし青田となりにけり

2001.9.19日付け読売新聞朝刊いばらき第3県版よみうり文芸覧の短歌 
に山田氏の作品が佳作に選ばれました。ご紹介いたします。      

夜もすがら開けっ放しの玄関の
     靴にすがりて蝉生まれたり
岡田日郎 選                     

【評】「靴にすがりて」とは実際で、「蝉生まれたり」のありさ
まに感動が篭もった。写実の力だ。     



2001.10.3日付け読売新聞朝刊いばらき第3県版よみうり文芸覧の俳句 
に山田氏の作品が見事秀逸に選ばれました。ご紹介いたします。    


飛び石のまわりの松葉牡丹かな

岡田日郎 選                     

【評】毎年同じように「飛び石のまはり」に「松葉牡丹」が
  咲くようなところがある。端的な表現で余分な話がな
くこれでいい。            
ーー

平成13年度NHK全国俳句行く大会入選作2題               


物言はぬ案山子の空となりにけり

亡き妻の小さき星を祭りけり  


句集第156〜159頁より                          

芋の葉に芋虫乗つてをりにけり 

吾亦紅帰農と決めし日の遠く  

地下足袋のままの夜なべとなりにけり
寒鯉の肝は俎上に置かれけり   ーー
十夜僧畳に直に座りけり     
木の葉降る癌死の姉の奥津城に   

亡き父に叙勲の沙汰や冬の虹   
雑煮食う」土間に磨きし鍬並べ   ー
 

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