いろいろな関数 5-3

項目外内容
1.「ユーザー定義書式設定ダイアログ一覧」の見方
2.[TODAY] 関数と[DATEDIF] 関数を使って満年齢を求める。

今回は[TEXT]関数とその使用例、[DATEDIF]関数使用の実際編です。

[TEXT] 関数

文字列操作関数の範疇に入ります。

書式:「 TEXT(値,表示形式) 」

「数値に指定した書式を設定し、文字列に変換した結果を返します。

注釈1:値には数値、結果が数値となる数式、または数値が入力されているセルへの参照を指定します。」
注釈2:「表示形式には[表示形式]ダイアログボックスに表示されている数値形式を、文字列として指定します。」
(補記)[表示形式]ダイアログボックスとは:【ユーザー定義書式設定ダイアログ】のことと思います。

  1. メニューバー[書式]⇒[セル]⇒(セル書式設定ダイアログ)で⇒[表示形式]タブをクリック、ここの種類一覧で間に合わないときには、次に進み「ユーザー設定を行います。」
  2. ⇒(分類(C)で)[ユーザー定義]をクリック⇒【ユーザー定義書式設定ダイアログ】(種類(T)の一覧表の中から適当な表示法(下表参照)を探します)
  3. これらは全て「半角のダブル クォーテーション ["] 」で囲んで「関数の数式」に組み込みます。
  4. また、ダブル クォーテーション は、戻り値が文字列であることを表しています。
    その計算結果は数値として計算に利用できなくなります。

「ユーザー定義書式設定ダイアログ一覧」の見方

下表をコピーしてEXCELの[A1]セルに貼り付け、縦横のセル幅を広げてご使用下さい。
右端の表示形の各行をクリックすると数式が表示されますので、参考にしてください。
<表1>

種類 数値 TEXT関数の引数2の「表示形式」 表示形(文字列表示)
通貨 1234 (表示形式は、 「 "\#.##0" 」です。) \1,234
身長 175.5 (表示形式は、「 ”身長0.0センチ” 」です。). 身長175.5センチ
日付 2004/5/29 (表示形式は「 ”ggge年m月d日" 」です。) 平成16年5月29日
曜日は、日付(シリアル値)に対応して決められています。日付にWEEKDAY関数  
を適用すれば、戻り値が「数値化」します。「TEXT関数」が使用できます。  
曜日 2004/5/29 「TEXT関数」に「WEEKDAY関数」をネストさせ、引数2
    での種類を[1]とし、また、「TEXT関数」に戻し、表示形式  
    を「 ”aaa” 」にしました、[G6]の土をクリックしてください。  

下表は再度掲載の「日付」に関する[記号]と表示結果です。詳しくは前ページをどうぞj

TEXT関数は数値の表示形式を変える関数です。
=TEXT(値,"表示形式") : 表示形式は[ダブルクオーテイション]で囲む必要があります。

下記は、[値]が[シリアル値]の場合、日付関係及び曜日の表示法を示しました。
<表2>

=TEXT(シリアル値,"表示形式")    表示結果

=TEXT(シリアル値,"yy")      西暦の下2桁(00〜99)
=TEXT(シリアル値,"yyyy")     西暦 (1900〜9999)
=TEXT(シリアル値,"e")       和暦 (1〜99)
=TEXT(シリアル値,"ee")      和暦 (01〜99)
=TEXT(シリアル値,"g")       元号略号(M・T・S・H)
=TEXT(シリアル値,"gg")      元号略号(明・大・昭・平)
=TEXT(シリアル値,"ggg")      元号(明治・大正・昭和・平成)
=TEXT(シリアル値,"m")       月  (1〜12)
=TEXT(シリアル値,"mm")      月  (01〜12)
=TEXT(シリアル値,"mmm")      月  (Jan〜Dec)
=TEXT(シリアル値,"mmmm")     月  (January〜December)
=TEXT(シリアル値,"d")       日  (1〜31)
=TEXT(シリアル値,"dd")      日  (01〜31)
=TEXT(シリアル値,"ddd")      曜日 (Sun〜Sat)
=TEXT(シリアル値,"dddd")     曜日(Sanday〜Saturday)
=TEXT(シリアル値,"aaa")      曜日 (日〜土)
=TEXT(シリアル値,"aaaa")     曜日 (日曜日〜土曜日)

注:ただし、TEXT関数を使って、文字列に変換したものは、計算に使うことができなくなります。
そこで、[VALUE] 関数で文字データを数値データに戻す方法があります。
「 =VALUE(文字列) 」です。これですと、計算に使用することができます。
なお、裏技的ですが、「 =セル番地*1 」と1を掛けることによって、数値データに戻す方法もあります。


下表をコピーしてEXCELの[A1]セルに貼り付け、縦横のセル幅を広げてご使用下さい。
日付に「2004/5/1」とシリアル値を入れ、ユーザー定義で「1日」と表示しました。」
曜日は「日付」を参照して、「WEEKDAY」関数で[値]に直し、ユーザー定義で「土」にしました。
青赤の色付けは「条件付き書式」を使用しました。
<表3>

  2004 5月 平成16年  
  スケジュール  
曜日 午前 午後 摘要
1日      
2日      
3日      
4日      
5日      
6日      
7日      
8日      
9日      
10日      

[DATEDIF]関数

指定された期間内の日数、月数、または年数を返します。

書式:「 DATEDIF(開始日,終了日,単位) 」

開始日:期間の開始日を指定します。日付はクォーテーション マークを前後に付けた 文字列 (たとえば "2001/1/30" など)、シリアル値 (たとえば 1900 年日付システムを採用 している場合に 2001 年 1 月 30 日を表す 36921 など)、または他の関数の結果 (たとえば DATEVALUE("2001/1/30")など) の形式で入力します。

終了日:期間の終了日を指定します。
単位:戻り値の種類を指定します。

単位      戻り値 
"Y"     期間内の満年数 
"M"     期間内の満月数 
"D"     期間内の日数 
"MD"    開始日から終了日までの日数。この場合、月と年は考慮されません。 
"YM"    開始日から終了日までの月数。この場合、日と年は考慮されません。 
"YD"    開始日から終了日までの日数。この場合、年は考慮されません。 
シリアル値について解説

Excel は日付をシリアル値として連続番号で格納するため、日付計算を行うことができます。
1900 年日付システムを採用している場合、1900 年 1 月 1 日がシリアル値 1 として格納されます
たとえば、1998 年 1 月 1 日は 1900 年 1 月 1 日から 35,795 日後にあたるので、シリアル値は 35796 になります。

使用例

DATEDIF("2001/1/1","2003/1/1","Y") = 2 これは期間内が満 2 年であることを示しています。

DATEDIF("2001/6/1","2002/8/15","D") = 440 これは 2001 年 1 月 1 日から 2002 年 8 月 15 日までの間が 440 日であることを示しています。

DATEDIF("2001/6/1","2002/8/15","YD") = 75 これは 6 月 1 日から 8 月 15 日までの間が 75 日であることを示しています。この場合、年は考慮されません。

DATEDIF("2001/6/1","2002/8/15","MD") = 14 これは 1 日から 15 日まで (開始日から終了日まで) の日数を示しています。この場合、月と年は考慮されません。

[TODAY] 関数と[DATEDIF]関数を使って満年齢を求める。

お役所では、住民の「満年齢の掌握」は欠かせません。どのようなソフトを使っているかは分りませんが、 例えば、下表のように、または男女別に、更に地域別と応用範囲が広い関数です。
TODAY関数を使用した「今日の日付」は「フアイル」を開いた日付で表示します。

<表4>

性別 生年月日 今日の日付 満年齢
山田太郎 男性 1970/1/5 2004/5/30 34
川田花子 女性 1980/2/6 2004/5/30 24
草田一郎 男性 1960/3/7 2004/5/30 44
木田一美 女性 1975/4/8 2004/5/30 29
上田春子 女性 1985/5/9 2004/5/30 19
中田夏男 男性 1980/6/10 2004/5/30 23
下田秋子 女性 1981/7/11 2004/5/30 22
:生年月日昇順で並べ替え
性別 生年月日 今日の日付 満年齢 記事
草田一郎 男性 1935/3/7 2004/5/30 69 老人予備軍
山田太郎 男性 1970/1/5 2004/5/30 34
木田一美 女性 1975/4/8 2004/5/30 29
川田花子 女性 1980/2/6 2004/5/30 24
中田夏男 男性 1980/6/10 2004/5/30 23
下田秋子 女性 1981/7/11 2004/5/30 22
上田春子 女性 1985/5/9 2004/5/30 19 成人式通知等
明日フアイル
を開けば明日
の日付です。
年月の経過
に伴い自動
的に変化
シリアル値はパソコン内臓時計によります。

トップへ戻る     いろいろな関数目次へ戻る
いろいろな関数5-2へ戻る     いろいろな関数6へ進む

inserted by FC2 system