取手市、藤代町の合併問題特集

取手市、藤代町の合併問題が取り沙汰されるなか、6月30日(土)に 常総青年会議所(事務局取手市商工会館内。エリア:取手、藤代、守谷、利根、伊奈の5市町村の年齢20〜40才で構成。人のため、自分のため、地域のため行動。 余談ながら 竜ヶ崎青年会議所は別ですが最近活発に活動を開始、ホームページをご覧下さい。)
主催の「取手・藤代の合併を考えるーまだ気付かれていない深刻な現実を見据えたまちづくりーシンポジウム」のあることを新聞で知りました。

国や県が合併合併と音頭を取っています。「どう考えてもー他山の石で済まされそうにも無く、身近な教訓として千載一遇の好機」と捉え、おもーい腰を上げて藤代中央公民館に行って来ました。利根町からも議員さん3名見えられました。推進派(積極)2名、反対派(現時点では反対、国・県指導の合併に疑問有)2名のパネラー4名のフィフテー・フィフテー構成で、「原点に立ち戻って合併を考えよう」の青年会議所の意図のもとパネルデスカッションが始まり、時には激論も取り交わされる一幕などあり非常にためになりました。

パネリスト:藻谷浩介(日本政策投資銀行 地域企画部所属&常総青年会議所アドバイザー)、総務省市町村合併推進室 松嶋 研、塚越恵子(県議・総務企画委員会委員)、田中重博(茨城大教授)の4氏

合併が問題にされてから5年経過し、行政側では法定合併協議会(お互いの情報を出し合って将来のビジョンを考える会)を持って本格的に協議に入ろうとしている、この時期に賛否の討論会を開かなければならないほど、住民が合併への関心、周知度が低い。誰が悪いのか?。県が策定した合併パターン(下表参照)についても総務省の松嶋氏は「合併の判断の参考、目安ではあるが、客観的資料に基ずき作成したことから市町村の関係者は十分の参考にするとともに、住民に対しても合併パターンについて積極的に情報公開をする必要がある。このような(配布レジメ)具体的でわかりやすい資料で合併論議を進めていく必要がある。」と述べていました。(7.10記)

将来目指すべき合併パターン(県南地域)

1.土浦市・牛久市・つくば市・阿見町・茎崎町・霞ヶ浦町・千代田町・新治村(政令市移行型)
2.竜ヶ崎市・新利根町・河内町・利根町(都市充実型)
3.江戸崎町・美浦村・桜川村・東町(市制移行型)
4.水海道市・取手市・伊奈町・谷和原村・守谷町・藤代町(特例市移行型)
となっております。
平成13年の「県および県内市町村の合併への動き(茨城新聞切り抜き貼より)

国や県が進める広範囲のパターンには程遠いが、2つの市町の合併でも問題が山積するようです。ここではお隣の取手市・藤代町の経過を追って見ました。

取手・藤代合併問題の推移 (茨城新聞切り抜き帖より抜粋し、どんな手続きが必要かを実例により検証する。H13.7.10記)


 年月日不明
 取手市→合併の「勉強会」←藤代町

藤代町の小林靖男町長は16日の3月定例会の一般質問で、同町と取手市が合併問題を推進するため、それぞれ担当の係りを置き、4月から第1と第3月曜日の月2回、話し合いや「勉強会」開くことを明らかにした。・・取手市は企画調整課内に「合併推進係」を、藤代町は企画課内に「広域合併係」を置く。また小林町長は、新年度の早い時期に町民を対象に合併についてのアンケートを実施、この結果を踏まえ住民との懇談会も開く考えを示した。

両市町間の合併問題は、96年11月末、任意の合併問題協議会が設置され、8回にわたり、両自治体の行政内容などについての現況調査や広域行政のあり方などを協議してきたが、具体的な話はほとんど進んでいない。特に昨年7月の8回目の協議会で、取手市側が「合併準備室を設置しよう」と持ちかけたが、藤代側が「あまりにも突然の話だ。住民のコンセンサスを得なければ」と反対、話がまとまらなかた経緯がある。  ・・倉持議員が「任意の合併協議会から法定合併協議会への移行時期」をただしたのに対し、小林町長は「住民の意思を一番尊重しなければならない。任意協で十分協議し、話が煮詰まれば法定協に切り替えたい」と移行時期については明言を避けた。


 H13.2.28付茨城新聞
 取手市・藤代町合併法廷協設置へ 定例議会に提案を決定 論議の加速を期待

取手市・藤代町の議員や学識経験者でつくる任意の合併問題協議会(会長・大橋取手市長)は藤代町役場内で10回目の会合をもち、両市町の3月定例議会に合併特例法に基づく法定協議会の設置を提案することを決めた。・・・規約案は首長が提出するが、両議会で議決されるのはほぼ確実。  ・・合併問題は、1996年8月に、藤代町側からの住民発議で表面化した。しかし、大橋市長が法定協設置を議会に付議するのを断念。代わりに「住民の意思を尊重したい」と任意協を設けて自治体現況調査などを行ってきた。この間、協議会では、具体的な議論の場として法定協の必要性が指摘されていたが、作業手順などをめぐって両首長の考えが合わず、8回目以降約1年半も会議を開けなかった経緯がある。


 H13.4.3付茨城新聞
 合併協事務局を開設 取手市藤代町 今月下旬にも初協議

取手市と藤代町は2日、地方自治法、合併特例法に基づく法定合併協議会の事務局を開設した。・・・同事務局は、両市町から4人ずつの職員で構成し、取手市役所内に設置した。・・・事務局では、今月下旬にも第1回の法定協を開き、協議会運営規則など決定後、新市建設計画の作成など、「本格的な協議に入りたい」としている。


 H13.5.8付茨城新聞
 2003年春合併に全力 取手・藤代初の法定協開く 7月から本格論議

取手市と藤代町の初の法定合併協議会が7日、取手市役所会議室で開かれた。1996年8月に、藤代町側からの住民発議で表面化した両市町の合併問題は、約4年半の任意協議会を経て地方自治法、合併特例法に基づく本格的な論議の場に移行。2003年の合併を目指し全力を挙げることとなった。・・小林靖男藤代町長はあいさつの中で「首長選、議員選など考えると、合併時期は2003年4月が適当と思う。法定協では1年半の議論しかできない。ハードなスケジュールだが、全力を挙げたい」と述べた。・・協議会は、6月の藤代町長選のあと、7月から毎月1回のペースで開催する予定でいる。・・内容はその都度、両市町の全戸に新聞折み込で会議の内容を報告しながら、住民の合併への関心を高めていく考えだ。」


 H13.6.21付茨城新聞
 小林町長が初登庁 藤代住民と歩む町推進

・・3選を果たした小林靖男町長が20日初登庁し・・初訓示。取手市との合併問題について「03年春は大きい実を結ばせたい」と強調。合併問題では「財政再建に取り組んだ結果、経常収支比率が大幅に改善され、取手市と同じ土俵で話し合える状況になった。町民の理解と職員の努力に感謝したい」と述べた。


 H13.6.30付茨城新聞ー住民投票条例制定へ特別委―
 藤代町議会 取手との合併に賛否

藤代町議会は29日、取手市との合併について町民の賛否を問う住民投票条例制定のための特別委員会を設置した。条例案は、8月にも開かれる臨時議会で可決される見通し。町民の意思を明確に打ち出す住民投票が実施されれば、両市町で発足している「法定合併協議会」での論議にも影響を及ぼすものと見られる。

 8月の臨時議会で可決か
同委員会(沼尻守委員長)は8人で構成し、条例案の策定などに関して調査、研究する。既に素案は固まっており、投票実施の細部について検討するという。沼尻委員長は「7月下旬から8月にかけて開かれる臨時議会に条例案を提出したい。来月早々から3回程度の委員会で議論をにつめたい」と話している。合併問題は、1996年8月、藤代町側からの住民発議で表面化、約4年半の任意協議会を経て先月、法定協に移行。両首長は、2003年4月の合併目標で大筋合意している。

取手市側での住民投票や、アンケートの動きはない。同市役所内の法定協議事務局によると、「全国の先例では、新市計画づくりがまとまった段階で協議会に諮り、了承されえば対象市町民のアンケート、意向調査を実施するのが多い」という。


 H13.7.2付茨城新聞記者手帳欄
 取手と藤代どう対応するか

大橋取手市長は第2回法定合併協を皮切りに、本格的議論に移るが、積極論者としては、慎重な事務局の対応にもどかしい様子。住民ら50人規模の新市計画策定委員会の設置構想に対しても「できるだけ多くの考えを反映できるよう、100人委員会でもいい」と真顔。
(の記事がありました。私も取手の知人から、つい最近"なんで藤代と合併するの、何のメリットも無い"と聞かされました。藤代側は今回の町長選挙で見られたように2候補とも、合併推進を謳っていました。両首長とも推進派で有っても、なを紆余曲折ありで現実は厳しいようです。H.13.7.2記)


 H13.5月か?.8付茨城新聞記者手帳欄
 険悪ムードで会場ぴりぴり

「合併論議には、信頼関係が欠かせない。新しい方向性を考えるときには、相互の垣根を取り払い、なぜ取り組むかという共通理解に努めなければ」と語気を強めたのは、大橋幸雄取手市長。きのう開いた藤代町との法定協での冒頭のあいさつの端緒は、常総広域圏の最終処分場問題。「市政報告資料」の記述に反発した、小林靖男藤代町長ら6人の正副管理者が届けた抗議文への反論で、最後は「所期の目的達成のたに、積極的な意見交換を」と結んだものの、波乱含みの船出に会場はぴりぴり。 (なかなか難しそうです。)


 H13.7.25茨城新聞より
 「取手市と藤代町協議事項を説明」

取手市と藤代町の第2回法定合併協議会が24日、同町役場会議室で開かれ、事務局が合併方式、合併の期日、新市の名称など当面の協議事項を説明した。
会議の冒頭、藤代町議会が、合併の賛否を問う住民投票条例案に関して特別委員会を設置したことについて、取手市側の委員が真意をただした。これに対して特別委の委員長である沼尻守委員は「重大な問題なので、議会や法定協での論議以外に、広く住民の意見を聞こうというのが趣旨。時間がかかっても、条例は制定されるだろう」と答えた。 引き続き、協議事項の説明にはいり、委員の一部から「新市建設計画について議論するのが先ではないか」との意見が述べられたが、次回以降に協議することになった。(追記)


 H13.8.28茨城新聞デスク日誌より
 「真摯な議論が合併実現」

取手市と藤代町の法定合併協議会での議論が熱を帯びてきた。任意の協議会で4年半の議論を経て、今年5月に合併特例法に基ずく法定協に移行。新市建設計画や合併の時期など、具体的な話し合いが軌道に乗りつつある。これまでは、一部の委員の発言が目立ち、協議会全体の議論になっていないような感じがあった。しかし、先日の協議会では「新設(対等)」か「吸収」かの合併方式などについて、はぼ全員が発言している。両市町民の生活を左右する重要な問題だからこそ、各委員の発言も慎重になる。だからといって、自らの意見表明を躊躇してはなるまい。議論は真摯な主張が激突して初めて進展する。住民の意見を尊重した合併が実現できるように、白熱した話し合いとなることを期待したい。(追記)


 H.13.9.12茨城新聞より
 「藤代町議会」

取手 市との合併について2名の議員が質問。小林靖男町長は「あくまで対等合併が持論」と強調。法定協議会の進め方については「新市建設計画や新市の名称などについて並行して議論したい」と答弁した。


 H.13.9.19茨城新聞より
 「藤代町議会」

取手市との合併について町民の賛否を問う住民投票条例制定については、住民投票調査特別委員会で継続審議とされた。


 H.13.9.27茨城新聞より
 取手市側に編入論ー藤代町側反発、結論至らず

取手市と藤代町の4回目の法定合併協議会(会長・大橋幸雄市長)が26日、同町役場全員協議会室で開かれた。前回から持ち越されていた「合併方式」「合併の期日」「新市の名称」の協議事項についての論議の中で、取手市側の一部の委員から、編入合併の方向でいきたいとの意見が初めて出された。それに対し、小林靖男藤代町長は「対等合併以外は考えられない」との見解を示し、前回同様具体的な結論には至らなかった。合併方式について、取手市側の委員(市議)は「会派の議論では、市民の声を集約した結果、新市名の問題もあり、編入合併が望ましいとの意見が多数を占めた」と編入合併論を展開。これを受けて、小林町長は「財政の規模などで、合併論義をする時代ではない。これにこだわれば合併はできない」と反論した。これまで合併方式では大橋市長が対等・編入にはこだわらないとの立場を表明していた。協議会の席上、編入論が主張されたのは初めてで、今後の論議が注目される。


 H.13.10.31茨城新聞より
 合併方式で意見交換結論は再度先送りに 取手・藤代合併協

取手市と藤代町の5回目の法定合併協議会(会長・大橋幸雄市長)が30日、同市役所で開かれ、編入か対等かを問う合併方式について意見が交わされたが結論に至らず、再度先送りになった。一方、事務局は合併後の新市建設計画を検討する市民会議を今月中旬に設置したことを報告。協議会の論争とは別に、市町民レベルで具体的な”新市づくり”が始動したことを明らかにした。合併方式について、前回の協議会で取手市側の一部委員から主張された編入論について、藤代町側の委員が大橋市長の考えをただした。それに対し、大橋市長は「市民の意向を考えると編入合併が望ましい」と、編入論の態度を初めて表明。議論は進まず、結論は再度持ち越しとなった。一方、市民会議は公募で選ばれた取手市21人、藤代町19人の計40人の委員で構成。民間コンサルタント会社の案をたたき台にして論議を重ね、来年3月をめどに新市計画案を策定、同協議会に提出する見通しだ。


 H.13.10.31茨城新聞・記者手帳欄より
 難しい「合併の落とし所」

取手市と藤代町の第5回合併協議会がきのう開かれた。「対等」か「編入(吸収)」かの合併方式で両市町委員の意見が分かれ、今回を含め3回にわたり結論を持ち越し、先行き不透明感が増している。「対等合併でもいいと(大橋市長は)議会の一般質問で発言したではないか」というのが藤代町委員の言い分。ところが、藤代町側に理解を示していたはずの大橋幸雄市長はこの日、「多くの市民の声もあり、編入が望ましい」と編入賛成を明言。落とし所がさらに難しくなってきた。
このような難局面のさなか、同日付け茨城新聞広告欄に下記が掲載されました。

「市町村合併をともに考える全国リレーシンポジウム2001 in 茨城」

  期      日  平成13年11月22日(木) 開場12時30分 開会13時
  場      所  取手市民会館 大ホール
  キャッチフレーズ  豊かなまちづくりのために
  内      容
            ビデオ上映  13時15分〜
            合併現況報告 13時25分〜
             「潮来市誕生までの軌跡」森内捷夫(旧牛堀町町長)
            パネルデイスカッション 15時00分〜
             「地方分権時代の市町村合併}
             パネリスト
              橋本 昌(茨城県知事)
              佐藤守弘(常磐大学教授)
              岡野 譲(常総JC理事長)
              東尾 正(総務省消防庁審議官)
             コーデイネーター
              斎藤良夫(茨城新聞社編集局長)
 参加のお申し込み・お問い合わせ
  参加ご希望の方は、郵便番号、住所、氏名、年齢、職業、電話番号をご記入のうえ、
  ハガキまたはFAX、Eメールでお申し込み下さい。
  締め切り 11月14日(水)必着
  定  員 1,100名(先着順で聴講券を送ります。)

    「市町村合併をともに考えるシンポジウム」係
  〒310-8686 水戸市北見町2−15 茨城新聞社
  FAX.029-225-4747 TEL 029-221-3121
  E-mail:jigyou@ibaraki-np.com

 主催 :日本国政府、総務省、茨城県、茨城新聞社、
     全国地方新聞社連合会、21世紀の市町村合併を考える国民協議会

 後援 :茨城県市長会 茨城県町村会、茨城県市議会議長会、茨城県町村議会議町会
     茨城県商工会議所連合会、茨城県商工会連合会、茨城放送
     日本青年会議所関東地区茨城ブロック協議会。

 茨城県の市町村合併ホームページ
 http://www.pref.ibaraki.jp/prog/gappei/index.htm
 総務省の合併相談コーナーのホームページ
 http://www.mha.go.jp/gapei/index.html

 となっておりました。(13.11.6記)

以上、茨城新聞掲載記事により「表面的にまた、記者感想など含め」書き進めてまいりましたが、当事者サイドからも立派なPR版が出されておりますので、詳しくは下記をご覧下さい。取手市・藤代町合併協議会ホームページをどうぞ。
http://www.tf-gappei.jp/index.htm
例えばQ&Aだけでも下記のとおりあります。

市町村合併Q&A
はじめに
今なぜ合併が必要なのでしょうか
茨城県の市町村はこのように変わってきました
合併はどのように進められるのでしょうか
合併についての幅広い議論を応援しています
地域の声で合併を −住民発議制度−
何のための合併? −大切な将来ビジョン−
新しい市町村づくりを支援する制度
合併後も地域の声を −地域審議会−
合併すると市町村の議員の身分はどうなるのでしょう
合併後の市町村の職員の身分はどうなるのでしょう
合併すると税金はどうなるのでしょう
合併するとどのようなメリットがありますか
合併する場合,どのようなことに留意したらよいのですか

上記ホームページをご紹介したところで、このページは「特別な記事がない限り終了させていただきます。」長い間ご覧いただき有難う御座いました。

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