Word2007のリボンとタブ考

Windows95(日本語版)が1995年11月23日に発売されて以来、Windowsは、98、2000、ME、NT、XPとバージョンアップを重ねてきたが、 GUI(ユーザインタフェース) には大きな変化は見られませんでした。以後12〜3年間、[メニューバー]、[標準ツールバー]、 [書式設定ツールバー]の3行と、必要に応じて表示または、自動的に表示される「図形描画ツールバー」「図ツールバー」 「罫線ツールバー」に慣れ親しんで、何の不自由も感じませんでした。

ところがです。「Windows VISTA」(2007年1月30日リリース)を見て驚きました。「ユーザインタフェース」が、全く変わってしまい、 上記各バーは姿を消し、「リボン」と称するものに置き換わっていました。

Word2007の画面構成

タイトルバー:最上段は、従来どうりの「タイトルバー」です。

  1. 「OFFICE」ボタン:「タイトルバー」の左端に、円形の「OFFICE」ボタンの上半身があります。   「OFFICE」ボタンは、旧メニューバーの[フアイル]メニューと殆ど同様で印刷関係が残りましたが、 「配布準備」と「発行」が新しく加入し、何よりも大きく変わった点は、[ページ設定]は、 [ページレイアウト]タブに独立して分離されたことです。
  2. 「OFFICE」ボタンの右隣に、「クイックアクセスツールバー」を新設
    XPでは、[編集]メニューと[標準]ツールバーから、undo ができたのですが、両方が無くなったため、常時表示の「タイトルバー」内に 新設。
    頻繁に使用する機能を揃えるためのツールバーで、デフォルトでは「上書き保存」「元に戻す」「やり直し」の3つが設定されています。 追加・削除はバーの右端の▼ボタン(クイックアクセスツールバーのカスタマイズ)から、[その他のコマンド]を選択し、 [基本的なコマンド]、[リボンにないコマンド]、[すべてのコマンド]の中から、コマンドボタンが設定できるようになっています。 XP以前の操作より遙かに簡単で迅速です。(XPでは、新規ツールバーを作り、その中に頻繁に使用するボタンを設定したのですが。)

「リボンとタブ」

旧メニューバーの位置には、丁度ダイアログボックスのタブのように、[ホーム]、[挿入]、[ページレイアウト]、[参考資料]、 [差し込み文書]、[校閲]、[表示]の7個のタブが厚さ3Cm位で画面上部一杯に広がっています。リボンと言われる由縁でしょうか。

各タブは数個のグループ(カテゴリー別)に区切られています。 以下は、各タブのグループ名とそのグループに所属するボタンを表示しました。
注1.▼はサブボタン、サブメニューがあることを表しています。
注2.ホームタブ以外のタブでは、すべてボタン名が表示されています。

1.ホームタブ

画面幅の都合で2段表示
ホームタブ画像の半分
ホームタブ画像の半分
  編集グループを除いた各グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。

(余談:何故ホームタブというのか、私なら、タブ内の機能から云って「文字入力関係タブ」と命名したいところですが。 スマートでなさそうなので、温かみのあるホームで良いのでしょう。インターネットでも一番使うページはホームになっています。)

  1. クリップボードグループ:
    [切り取り]、[コピー]、[貼り付け▼]、[書式のコピー/貼り付け]が有り、重複する文字入力の手数を省きます。 (文字入力に限らず、画像、表等何でもできるのですが。)
  2. フォントグループ:
    旧「標準ツールバーボタン▼」と「書式設定ツールバーボタン▼」が表示されています。
    当然文字入力には欠かせません。文字列の装飾・編集をします。
  3. 段落グループ:
    旧「標準ツールバーボタン▼」と「書式設定ツールバーボタン▼」が表示されています。
    文章の入力には、段落の概念が欠かせません。段落単位で装飾・編集をします。
  4. スタイルグループ:
    [5種類の標準的な見出しスタイルを表示]、[1〜4行▼(初期表示)]、[2〜4行▼]、[その他▼(全16表示)]
    [スタイルの変更▼]
    見出しの統一を計ります。
    スタイル設定の場合、「ライブプレビュー」(カーソルを当てるだけで、内容がプレビュー)機能によって、フォント、 文字サイズ、色といったスタイルをプレビューし、結果を事前に確認しながら操作できるので作業効率が向上している。
  5. 編集グループ:
    [検索▼]、[置換]、[選択▼]狭義の編集のようです。「すべてを選択」が何故此処に?です。(XP以前では、 「図形描画ツールバー内」に有って、使用頻度が比較的高い)

2.挿入タブ

画面幅の都合で2段表示
挿入タブ画像の半分
挿入タブ画像の半分

ワード画面で、文字入力とその変形・装飾以外で画面を変えるものは、全て、挿入になります。

  1. ページグループ:
    [表紙▼]、[空白のページ]、[ページ区切り]
  2. 表グループ:
    [表▼]
  3. 図グループ:
    [図][クリップアート]、[図形▼]、[SmartArt][グラフ]
  4. リンクグループ:
    [ハイパーリンク]、[ブックマーク]、[相互参照]
  5. ヘッダーとフッターグループ:
    [ヘッダー▼]、[フッター▼]、[ページ番号▼]
  6. テキストグループ:
    [挨拶文▼]、[テキストボックス▼]、[クイックパーツ▼]、[ワードアート▼]、[ドロップキャップ▼] [署名欄▼]、[日付と時刻]、[オブジェクト▼]
  7. 記号と特殊文字グループ:
    [数式]、[記号と特殊文字▼]
      各グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンは設置されていません。

3.ページレイアウトタブ

画面幅の都合で2段表示
ページレイアウトタブ画像の半分
ページレイアウトタブ画像の半分

  1. テーマグループ:
    [テーマ▼]、[配色▼]、[フォント▼]、[効果▼]
  2. ページ設定グループ:
    [文字列の方向▼]、[余白▼]、[印刷の向き▼]、[サイズ▼]、[段組み▼]、[区切り▼]、[行番号▼]、[ハイフネーション▼]
      ぺージ設定グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。
  3. 原稿用紙グループ:
    [原稿用紙設定]
  4. ページの背景グループ
    [透かし▼]、[ページの色▼]、[ページ罫線]
  5. 段落グループ:
    [インデント:(左数値設定)-(右数値設定)]、[間隔:(前数値設定)-(後数値設定)]
      段落グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。
  6. 配置グループ:
    [位置▼]、[最前面へ移動▼]、[最背面へ移動▼]、[文字列の折り返し▼]、[配置▼]、[グループ化▼]、[回転▼]

4.参考資料タブ

画面幅の都合で2段表示
参考資料タブ画像の半分
参考資料タブ画像の半分

  1. 目次グループ:
    [目次▼]、[テキストの追加▼]、[目次の変更]
  2. 脚注グループ:
    [脚注の挿入]、[文末脚注の挿入]、[次の脚注▼]、[注の表示]
      脚注グループの下段にのみ、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。
  3. 引用文献と文献目録グループ:
    [引用文献の挿入▼]、[資料文献の管理]、[スタイル(APA▼)]、[文献目録▼]
  4. 図表グループ:
    [図表番号の挿入]、[図表目次の挿入]、[図表目次の更新]、[相互参照]
  5. 索引グループ:
    [索引登録]、[索引の挿入]、[索引の更新]
  6. 引用文献一覧グループ:
    [引用文の登録]、[引用文献一覧の挿入]、[一覧の更新]

5.差し込み文書タブ

画面幅の都合で2段表示
差し込み文書タブ画像の半分
差し込み文書タブ画像の半分

  1. 作成グループ:
    [挨拶文▼]、[はがき印刷]、[封筒]、[ラベル]
  2. 差し込み印刷の開始グループ:
    [差し込み印刷の開始▼]、[宛先の選択▼]、[アドレス帳の編集]
  3. 文章入力とフィールドの挿入グループ:
    [差し込みフィールドの強調表示]、[住所ブロック]、[挨拶文(英文)]、[差し込みフィールドの挿入▼]、 [ルール▼]、[フィールドの対応]、[複数ラベルに反映]
  4. 結果のプレビューグループ:
    [結果のプレビュー]、[始点ボタン、戻るボタン、テキストボックス、次へ進むボタン、終点ボタン]、 [宛先の検索]、[自動エラーチエック]
  5. 完了グループ:
    [完了と差し込み▼]
      各グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンは設置されていません。

6.校閲タブ

画面幅の都合で2段表示
校閲タブ画像の半分
校閲タブ画像の半分

  1. 文章校正グループ:
    [スペルチエックと文章校正]、[リサーチ]、[類義語辞典]、[翻訳]、[翻訳ポップヒント▼]、[英文アシスタント]、 [日本語入力辞書への単語登録]、[表記のゆれチエック]、[言語の選択]、[文字カウント]
  2. コメントグループ:
    [コメントの挿入]、[削除▼]、[前へ]、[次へ]
  3. 変更履歴グループ:
    [変更履歴の記録▼]、[吹き出し▼]、[最終版(変更箇所/コメント▼)]、[変更履歴とコメントの表示▼]、[変更履歴ウインドウ▼]
  4. 変更箇所グループ:
    [承諾▼]、[元に戻す▼]、[前へ]、[次へ]
  5. 比較グループ:
    [比較▼]、[元の文書を表示▼]
  6. 保護グループ:
    [文書の保護]
      各グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンは設置されていません。

7.表示タブ

画面幅の都合で2段表示
表示タブ画像の半分
表示タブ画像の半分

  1. 文書の表示グループ:
    [印刷レイアウト]、[全画面閲覧]、[Webレイアウト]、[アウトライン]、[下書き]
  2. 表示/非表示グループ:
    [ルーラー]、[グリッド線]、[メッセージバー]、[見出しマップ]、[縮小表示]
  3. ズームグループ:
    ズーム]、[100%]、[1ページ]、[2ページ]、[ぺージ幅を基準に表示]
  4. ウインドウグループ:
    [ウインドウを開く]、[整列]、[分割]、[並べて比較]、[同時にスクロール]、 [ウインドウの位置を元に戻す]、[ウインドウの切り替え▼]
  5. マクログループ:
    [マクロ▼]
      各グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンは設置されていません。

2010/2/14 追記

オブジェイクトを選択したときに現れるコンテキストツールでタブが追加される

表ツール :1.デザイン タブ

画面幅の都合で2段表示
表デザインタブ画像の半分
  赤□を押すと、98個のギャラリー全部が表示されます。↑
表デザインタブ画像の半分
  「罫線の作成」グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。(赤○内)

表ツール :2.レイアウト タブ

画面幅の都合で2段表示
表レイアウトタブ画像の半分

表レイアウトタブ画像の半分
  「行と列」と「セルのサイズ」グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。(赤○内)

図ツール:書式 タブ

画面幅の都合で2段表示
図書式タブ画像の半分
  赤□を押すと、28個の枠のスタイルが表示されます。↑
図書式タブ画像の半分
  「図のスタイル」と「サイズ」グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。(赤○内)

クリップアート ツール:書式 タブ

「挿入」タブ→「クリップアート」アイコンをクリックすると、右側に「作業ウィンドウ」が表示されます。そこで、検索します。
Office Onlineでは、11 万点以上の無料のクリップ アート、写真、アニメーション、サウンドなどが用意されています。
「クリップアート」をWord 2007に挿入して、選択すると、前図同様【図ツール:書式 タブ】が表示されます。

描画 ツール:書式 タブ

「挿入」タブ→「図形▼」をクリックすると、130種前後の「図形」が表示されます。その「何れかをWord 2007に挿入して、 選択すると、「描画」コンテキスト ツールの「書式」タブが表示されます。

画面幅の都合で2段表示
描画書式タブ画像の半分
  赤□を押すと、70種の図形のスタイルが表示されます。↑
描画書式タブ画像の半分
  「図形のスタイル」と「サイズ」グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。(赤○内)

テキスト ボックス:書式 タブ

画面幅の都合で2段表示
テキスト ボックス書式タブ画像の半分

  赤□を押すと、前図と全く同じ70種の「テキストボックス スタイル」(=図形のスタイル)が表示されます。↑
テキスト ボックス書式タブ画像の半分
  「テキストボックス スタイル」と「サイズ」グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。(赤○内)

ワードアート:書式 タブ

画面幅の都合で2段表示
ワードアート書式タブ画像の半分
1.赤□を押すと、「ワードアートギャラリー」30個(縦書き含む)が表示されます。
     2.また「形状の変更」をクリックすると、選んだスタイルが40種類にも変化します。
         3.ワードアートに使用した文字列の変更は、左端の「テキストの編集」で行います。

ワードアート書式タブ画像の半分
  「サイズ」グループの下段に、「ダイアログボックス起動ツール」ボタンが設置されています。(赤○内)

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