マルチメデア実習室
関数の引数とIF関数について
ここでは、関数を構成する、各要素の説明です。
関数の書式: =関数名() で、「何々関数を使います」と表明します。
()の中に引数というものを入れます。引数の数と名称は、関数によって
変わります。引数の数を数えるには、[ , ]区切りがポイントになります。
引数が0の関数もあります。
例えば、
- 今日は何日の [ =TODAY() ]関数。 パソコン内部の時計から現在の日付を表示します。
- 現在の時刻の { =NOW() ] 関数。 パソコン内部の時計から現在の時刻(時分まで、秒は内蔵)を表示します。
- 円周率 π の [ =PI() ] 関数。 3.141592654とコンマ以下9桁まで表示されます。
等があり、()内は無記入です。
引数が1つの関数もあります。
例えば、
- 平方根の [ =SQRT() ]関数。 当然数値の1つは必要な訳です。
- 例えば()内に2を入れた場合、 1.414213562 とコンマ以下9桁まで表示されます。
- [ =HOUR(シリアル値) ]関数。 NOW関数で求めたシリアル値や時刻形式の文字列から[時]のみを表示します。
- [ =MINUTE(シリアル値) ]関数。 NOW関数で求めたシリアル値や時刻形式の文字列から[分]のみを表示します。
- [ =SECOND(シリアル値) ]関数。 NOW関数で求めたシリアル値や時刻形式の文字列から[秒]のみを表示します。
- [ =TIME(時,分,秒)]関数。 タイムを表示します。
- [ =YEAR(シリアル値) ]関数。 シリアル値入力で年のみを表示します。
- [ =MONTH(シリアル値) ]関数。 シリアル値入力で月のみを表示します。
- [ =DAY(1〜31までの整数) ]関数。 シリアル値入力で日のみを表示します。
()内は[数値]記入で、[ , ]カンマは有りません。
引数が3つの関数
- [ =DATE(年,月,日) ]関数。 1900〜9999年までの指定日を表示します。
いよいよ本題の[ IF ]関数の解説です。
始めに「関数の図式」をご覧ください。
1.「=」等号は、関数の計算式の先頭には必ず入力します。
2.「関数名」は半角英数で入力します。
3.「引数1,2,・・・」は「計算を実行するときに使う値や、計算方法の詳細などを決める値」のことを言います。
4.「,」カンマは引数と引数の間に入れ、引数を区分します。
5.「()」括弧で引数の両端を挟み、引数入力の開始と終了を表しています。
改めて、【関数とは】
利用頻度No.1〜2とも言える[SUM]関数と[IF]関数、その他について学習しました。
これ等から感じたことは「複雑な計算を簡単に行うために、あらかじめ用意されたプログラム(仕掛け)」のようです。しかも、数値回答だけでなく、[IF関数]に有っては適切な文字列で処理してくれます。
Excelの使用に当たって、適切な関数で処理をすると時間の大幅な短縮が見込まれるようです。関数の種類も一般操作で使う「ワークシート関数」と呼ばれるものが、300程度用意されていますので「何でも関数処理」てなことになりかねません。できるだけ多くの関数に挑戦したいと思っています。
IF関数では、「真の場合」の措置、「偽の場合」の措置として、日本語が使えます。
その場合ダブルコーテイション[""]で囲む必要があります。
IF 関数の書式
=IF(論理式,引数2,引数3) で、()内の引数は3つです。(引数3つを念頭に置いて対処することになります。)
=IF(論理式,真の場合,偽の場合) 対象となる論理式の計算結果に対応する式を返します。
意味:論理式が正しい場合は、「真の場合」を実行しなさい。そうでないときには「偽の場合」を実行しなさい。
IF 関数の使用法1 一発で処理済みの場合
=IF(論理式,"実行文字列","")
IF 関数の使用法2 2つの処理の実行
=IF(論理式,"実行文字列","それ以外はこの文字列を実行しなさい")
IF 関数の使用法3 IF関数をネスト
=IF(論理式,"実行文字列1",IF(論理式,"実行文字列2",IF(論理式,"実行文字列3",・・・7回ネストできます。
IF 関数の使用法4 ANDやOR関数をネスト
=IF(AND(A=B,C>D),"実行文字列","それ以外はこの文字列を実行しなさい") ANDやOR関数は30個の選択肢が有ります。
IF 関数の使用法5 ANDやOR関数をネスト
=IF(OR(A=B,C=D),"実行文字列",それ以外はこの関数式を実行しなさい) ANDやOR関数は30個の選択肢が有ります。
IF 関数の使用法6 エラー値回避策
=IF(△="","",それ以外はこの掛け算をを実行しなさい)
注)上の実行値は、例えばの表示にすぎません。その外にも数多くの使用法があって、使用頻度の高い関数です。
論理式には、「比較演算子」を用います。(論理式で構成される、AND、OR 関数も比較演算子を使用)
比較演算子 : 右辺と左辺の2つの値を比較し、結果として TRUE または FALSE の論理値を返します。
比較演算子 内容 例
=(等号) 左辺と右辺が等しい A1=B1
> (〜より大きい) 左辺が右辺よりも大きい A1>B1
< (〜より小さい) 左辺が右辺よりも小さい A1<B1
>= (〜以上) 左辺が右辺以上である A1>=B1
<= (〜以下) 左辺が右辺以下である A1<=B1
<>(不等号) 左辺と右辺が等しくない A1<>B1
その外に比較の対象となる[関数式]も使えることになっています。
主な関数と用途
- SUM 関数 :合計を求める。
- SUBTOTAL 関数 :合計や平均などの集計方法を1〜11までの数字で指定して集計する。
- AVERAGE 関数 :平均値を求める。
(類似の関数)
- LARGE 関数 :指定範囲の数値データから、何番目に大きい数値かを指定して値を求める。
- SMALL 関数 :指定範囲の数値データから、何番目に小さい数値かを指定して値を求める。
- MAX 関数 :最大値を求める。
- MIN 関数 :最小値を求める。
(セルを数える)
- COUNT 関数 :数値データが入力されているセルの個数を求める。
- COUNTA 関数 :空白でないセルの個数をを求める。
- COUNTBLANK 関数:範囲に含まれる空白セルの個数をを求める。
- COUNTIF 関数 :指定した範囲内で検索条件に一致したセルの個数を求める。
(IF,AND,OR関数は「論理式」が有ります。他も重要な関数です。
- IF 関数 :条件判断と処理の分岐。(YesかNoかを判定し、処理1、処理2を行う。)
- AND 関数 :全てが「条件」を満たしているかどうかを判定する。IF関数にネストして使うことが多い。
- OR 関数 :どれか一つでも「条件」を満たしているかどうかを判定する。IF関数にネストして使うことが多い。
- TEXT 関数 :数値に指定した書式を設定して、文字列に変換する。
- VLOOKUP関数 ;指定した範囲の中から、検索条件に一致したデータを検索し、取り出してくれる関数(ポピュラー)
- LOOKUP関数 ;検索値に対する製品名や金額を求める。
- WEEKDAY関数 :シリアル値を曜日に変換。但し単独では数値表示なので[ユーザー定義]で曜日を表示する
- MOD 関数 :数値を除数で割ったときの剰余を求める。
日付と時刻に関する関数
- HOUR 関数 :シリアル値や時刻形式の文字列から[時]を表示する。
- MINUTE 関数 :シリアル値や時刻形式の文字列から[分]を表示する。
- SECOND 関数 :シリアル値や時刻形式の文字列から[秒]を表示する。
- TODAY 関数 :パソコン内部の時計から現在の日付を表示する。
- NOW 関数 :パソコン内部の時計から現在の時刻を表示する。
- DATEDIF 関数 :指定された期間内の日数、月数、または年数を求める。
数値を任意の桁だけ表示する方法 (表示形式の使用 )
- ROUND 関数 :数値を四捨五入して、指定桁数に変換する。
- ROUNDUP 関数 :数値を切り上げて、指定桁数に変換する。
(数値を任意の桁で丸める方法)
- ROUNDDOWN 関数:数値を切り捨てて、指定桁数に変換する。
(数値を任意の桁で丸める方法)
- INT 関数 :数値を任意の桁で切り捨て、整数にする。
- TRUNC 関数 :数値の小数部を切り捨てて、整数あるいは指定した桁数に変換する。
数式で行/列ラベルを使う方法
- COUNTIF 関数 :指定した範囲内で検索条件に一致するマス目 (セル) の個数を数える。
- SUMIF 関数 :指定した条件に一致するマス目 (セル) の値を合計する。
- DSUM 関数 :条件付きで合計する。
「文字列操作」に関する関数
- PHONETIC : ふりがなの文字列を取り出します。
- LEFT :文字列の先頭から指定された数の文字を返します。
- LEFTB :文字列の先頭から指定されたバイト数の文字を返します。全角の文字に使用されます。
- RIGHT :文字列の末尾 (右端) から指定された文字数の文字を返します。
(RIGHT 関数では、半角と全角の区別なく 1 文字を 1 として処理が行われます。)
- RIGHTB :文字列の末尾 (右端) から指定されたバイト数の文字を返します。
(RIGHTB 関数では、バイト数 (半角単位) で処理が行われます。)
- MID :文字列の任意の位置から指定された文字数の文字を返します。
(MID 関数では、半角と全角の区別なく 1 文字を 1 として処理が行われます。)
- ASC :文字列の全角 (2 バイト) の英数カナ文字を半角 (1 バイト) の文字に変換します。
- JIS :文字列内の半角 (1 バイト) の英数カナ文字を全角 (2 バイト) の文字に変換します。
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