いろいろな関数 1
[AVERAGE][MAX][MIN][LARGE][SMALL][RANK]関数と[条件付き書式]についてです。
Excelで扱う関数とは
関数は戦前の書物では「函数」と言っていました。回答先の「入れ物」でしょうか?。
式は「y=f(x)」で表されます。
2種の変数があって、[y]が[x]の変化に関連して従属的に変化するとき、
[x]を独立変数
[y]を従属変数または[函数]という。(岩波広辞苑より)
即ち、エクセル関数に置き換えると
[y:値を返します] は[x]の値に従って変化した数(回答)
[f:関数式] は[AVERAGE]、[MAX]、[RANK]、[SUM]、[IF]&[etc]は[x]と[y]の関係を決めた式
[x:引数] は求める値[y]のために[f]に引き渡される変数。
と言いるかと思います。
例えば、数値データの中から全体の平均値や個人の平均値を表現するのにアベレージという言葉があります。
野球の打率、勝率などがそれですが、そのものズバリのアベレージで勝敗を競う「ボーリング」を例に採りました。
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1回戦 |
2回戦 |
3回戦 |
合計点数 |
アベレージ |
山田太郎 |
173 |
165 |
155 |
493 |
164.3 |
川田花子 |
126 |
158 |
170 |
|
|
草田一郎 |
135 |
155 |
175 |
|
|
木田一美 |
180 |
150 |
138 |
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上田春子 |
140 |
150 |
160 |
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中田夏男 |
164 |
168 |
162 |
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下田秋子 |
151 |
166 |
186 |
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上記スコア表をEXCELの[A2]セルにコピーして、ご使用ください。
平均を求める [AVERAGE] 関数
書式:「 AVERAGE(数値1,数値2,...) 」
(以下の記述は全て、関数の貼り付け「fx」アイコンを使用しての説明になります。
また、「値」の記入も「セル参照」で記入する事にします。
- 平均値を計算する式を入力する、セルをクリックします。(以下行われる数式を貼り付ける場所であり、回答を「返す」場所でもあります。)
【数式の編集】
- 「fx」アイコンをクリックします。
「関数貼り付け」ダイアログボックスが表示されます。
- 関数の分類(C)欄で[統計]を選択⇒関数名(N)欄の[AVERAGE]を選択⇒[OK]をクリックします。
すると数式バーに「=AVERAGE( )」と表記され、また下図の「数式パレット」が表示されます。
- (イ)パレットの[数値1]記入欄に「カーソル」を点滅させておいて、マウスで成績表の範囲(B3からD3)を選択します。この方法を「セル参照」といいます。
(ロ)また、直接「セル番号」を”B3:D3 ”のように記入しても構いません。
- [OK]ボタンを押します。
- Enterキーを押すと「最初に指定したセル」に山田太郎のアベレ−ジが「返」されました。(数式は内在していますが、数式バーには表示されています。)
注意点:関数はその種類または入力する場所によって、引数(ヒキスウ)が自動的に入力されることがあります。この例では
- 入力する場所がセル参照で入力する引数と同じ行内なので、自動的に入力され”B3:E3 ”のように入力されたかと思います。
- アベレージをだすのに{E3}の合計は不要ですが、参考例として出して置いたものです。
- そこで自動的に入力された引数を”B3:D3 ”に修正する必要があります。
- とにかく、その都度[数値1]記入欄、とその右端の[引数の値]で確認することを怠りませんように。
あとは「オートフィル機能」を使って数式をコピーします。
【数式の編集】を行ったセルを選択して、フィルハンドルの+を掴んで下にドラッグして完了です。
最大値を求める関数: [MAX] 関数
書式:「 MAX(数値1,数値2,...) 」
「スコア表」を使って「最高点者」を探します。
- 最大値を計算する式を入力する[セル]例えば、[B11]をクリックします。
- 関数貼り付けボタン[fx]をクリックします。
- 「関数貼り付けダイアログ」から[統計]⇒[MAX]を選択し、[OK]をクリックします。
すると数式バーとセル[B11]に「=MAX( )」と表記され、「数式パレット」が表示されます。(「引数1」の記入欄にカーソルが点滅した状態で)
- マウスで[B3]から[D9]まで範囲を指定すると、「引数1」の記入欄に" B3:D9 "が記入されます。
- [OK]ボタンを押します。
- Enterキーを押して確定して完了です。
確かに最高スコアが[B11]セル表示されましたが、一体誰が出したのか明確ではありません。これが5〜60人規模の大会ですと大変な探し物になります。そこで、表中の最高スコアの文字色を変える手段が必要になります。以下その手順です。
【条件付き書式】を使う。
- 先ず、対象となる[B3]から[D9]まで範囲を選択します。
- メニュー[書式]⇒[条件付き書式]をクリック
(「条件付き書式設定」ダイアログが表示されます。)
- 図の1をクリックして[セルの値が]を選択します。
- 図の2をクリックして[次の値に等しい]を選択します。
- 図3にカーソルを点滅させて置いて
- [B11]セルをマウスでクリック選択しますと、[$B$11]と絶対参照形で表記されます。
- 図4の「書式」をクリックすると、「セルの書式設定」ダイアログが表示されます。
- [色]欄をクリックして[カラーパレット]を呼び出し、例えば[赤色]を選択します。
- [OK][OK]ボタンを押します。
- Enterキーを押して完了します。
これで、下田秋子の[186]が赤色になる筈です。
上からの順位を求める:[LARGE] 関数
書式:「 LARGE(数値1,数値2,...) 」
指定範囲の数値データから、何番目に大きい数値かを指定して値を求める。
例えば「3番目」を指定したところ[175]が返ってきました。
最低値を求める関数:[MIN] 関数
書式:「 MIN(数値1,数値2,...) 」
最低値を選出したい時には[MIN] 関数を使用します。
下からの順位を求める:[SMALL] 関数
書式:「 SMALL(数値1,数値2,...) 」
指定範囲の数値データから、何番目に小さい数値かを指定して値を求める。
順位を求める関数: [RANK] 関数
書式:「 RANK(数値,範囲,順序) 」
- 順位を計算する式を入力する[セル]例えば、[C2]をクリックします。
- 関数貼り付けボタン[fx]をクリックします。
- 「関数貼り付けダイアログ」から[すべて表示]⇒[RANK]を選択し、[OK]をクリックします。
すると数式バーとセル[C2]に「=RANK( )」と表記され、「数式パレット」が表示されます。(「数値」の記入欄にカーソルが点滅した状態で)
- マウスで[B2]を指定します。
- 範囲の記入欄をクリックしてカーソルを点滅させておいて
- マウスで[B2]から[B8]まで範囲を指定します。F4キーを押して[$]を付け
"$B$2:$B$8"と絶対参照形にします。
そうしないと、後で「オートフィル機能を使ったときに間違った回答になります。」
- 3番目の記入ボックスには数列、例えば[1]と記入してください。(2でも3でも、7以内なら同じ結果になるようです。試して下さい。)
- [OK]ボタンを押します。
- Enterキーを押し、確定して完了です。
元の表を表示しませんが完成した右図を参考にしてください。
用語:【シリアル値】
日付計算において、1900年1月1日を起算日「1」として計算に使用することができるようになっています。日付をシリアル化したおかげでExcelで日付の計算ができるのです。
実証してみましょう。Excelを起動してどこかのセルに”1900/1/1”と入力します。
Excelでは、この形式で入力すると日付と判断します。また、このような入力を勧めています。
いま、入力したセルで右クリックして[セルの書式設定]⇒[表示形式]タブをクリック⇒[分類]を[標準]にします。表示が「1」になったことで、起算日が ”1900/1/1”であることが分ります。
続きます。
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