主な内容
1.参照元のトレース、参照先のトレース
2.PMT 関数について
3.ゴールシーク
大きな表で、関数を使い「セル参照」を行っている場合、どこを参照しているのか分らなくなってしまうことがあります。
[Ctrl+Shift+@]キーで数式を表示しても、絶対参照の[$]付きなどでは、参照元を判断するのに一苦労ありそうです。特に何十列にもなっていると行番号より探すのが大変です。
そんなとき、「参照元のトレース」や「参照先のトレース」(矢印表示)をしてくれる機能がエクセルにはあるのです。
参照元のトレースの図
参照先のトレースの図
定額の支払いを定期的に行い、利率が一定であると仮定して、貸付に必要な定期支払額を算出します。
借入額 1,000,000 期間(月) 10 利率 8% 支払額 \-103,703
借入額 1,000,000 期間(月) 10 利率 8% 支払額 \-103,016
PMT関数 数式パレットの図 「パレットを上から埋めていくだけです。」
貸金額 500,000 期間(月) 5 利率 12% 月受取額 \103,020
目標額 5,000,000 期間(月) 12 利率 6% 月預金額 \-12,908
PMT 関数の引数および財務関数の詳細については 下記PV 関数(借入可能額を出す関数)を参照してください。
投資の現在価値を返します。現在価値とは、将来行われる一連の支払いを、現時点で一括払いした場合の合計金額をいいます。たとえば、借金をした場合、借入金額の合計が、貸方に対する現在価値となります。
目標の値を数式から得るために数式に代入すべき値を求めるには、ゴール シークを使います。ゴール シークを使うと、数式の値が目標の値になるように、ある「特定のセルの値」が求められます。
ソルバーを使うと、複数の制約条件に基づいて「複数のセルの値」を変化させ、特定のセルの値を決定できます。ソルバーを使うと、数式の結果が目的の値になるように、「指定したセルの値」(複数のセル値が)が調整されます。
数式の計算結果が目的の結果(値)になるように、数式に代入する値の最適値を求める方法。
ゴールシークを実行すると、指定したセルを参照する数式が、目的値を返すまで、その参照元のセルの値が変化し、解が求められます。
特定セルの値を指定して他の1つのセルの値を変化させ、指定した値に収束する解を求める場合は[ツール]メニューの[ゴールシーク]コマンドを使います。
借入額 10,000,000 期間(月) 180 利率 7.02% 支払額 \-90,000 =PMT(B3/12,B2,B1)
若し、月々の返済額が100,000円まで可能なら、幾らまで借金できるか?。 これを、ゴールシ−クを用いて、「特定セルの値を指定」(支払額を 100,000に)し、「他の1つのセルの値」(借入額)の値を変化させます。
ゴールシーク ダイアログ1
ゴールシーク ダイアログ2
この例では、セル B4 の支払額を 100,000 にしたとき、ゴールシークによって、セル B1 の借入額が変化します。また、PMT 関数が使用されています。
借入額 11,111,768 期間(月) 180 利率 7.02% 支払額 \-100,000
この例では、10000000円を借り入れ、180ヶ月間、月々80000円の返済で完了するとした場合の利率を計算します。
借入額 10,000,000 期間(月) 180 利率 5.18% 支払額 \-80,000 [B1][B2]の条件そのままで、\-89995を左に 変更したとき、利率は[7.02%]から[5.18%]に。
ゴールシーク ダイアログ2-2
メロン販売現状は5万円の赤字です。10万円の利益を出すためには?
(数値が不揃いですみません。)
(1)[○]中央列のように、人件費削減ー一番分り易い解決策
(2)[○]右列のように、仕入価を値切る方法
(3)[×]売る上げ個数を増やす方法も算出できますが、それに伴う「仕入価格も増やさなければなりません」ので、ゴールシークでは、正確な解答にはなりません。」)
メロン販売現状 労務費削減 仕入単価を安くする 単価 2,700 単価 2,700 単価 2,700 売上個数 800 売上個数 800 売上個数 800 売上高 2,160,000 売上高 2,160,000 売上高 2,160,000 仕入単価 2,000 仕入単価 2,000 仕入単価 1,813 △ 仕入個数 800 仕入個数 800 仕入個数 800 仕入額 1,600,000 仕入額 1,600,000 仕入額 1,450,000 粗利益 560,000 粗利益 560,000 粗利益 710,000 労務費 450,000 労務費 300,000 △ 労務費 450,000 土地借料 50,000 土地借料 50,000 土地借料 50,000 広告料 30,000 広告料 30,000 広告料 30,000 梱包材料 60,000 梱包材料 60,000 梱包材料 60,000 諸雑費 20,000 諸雑費 20,000 諸雑費 20,000 経費 610,000 経費 460,000 経費 610,000 純利益 \-50,000 純利益 \100,000 純利益 \100,000
◇注意点◇
「純利益=粗利益ー経費」でセル参照で計算する必要があります。
経費のなかに労務費が、セル参照で含まれる必要があります。
仕入額の算出には「仕入単価」がセル参照で含まれ、その仕入額を要因として「粗利益」が算出されていなければなりません。
早い話が、数値直接記入ではなく、できる限り「セル参照」で計算するということです。